-
例えば、工場でどうしても生まれてしまうCO₂。
「減らさなければ」とわかっていても、
いきなりゼロにはならないものです。 -
私たちは、柔軟な解決策を提案します。
それは、地元で排出されたCO₂を、
地元で再活用すること。 -
CO₂を適切に回収して農家に届ければ、
野菜や果物を育てるのに役立てることもできます。
あなたが今日食べたみかんは、
地元のCO₂で育てられたものかもしれません。 -
当たり前のように、
地元内でCO₂を「ゆうずう」し合う。
そんな社会を目指していきませんか。
地域のつながりでカーボンニュートラルを目指す。
主役は、地元の皆さんです。
Movie
地元CO₂が目指す世界


















排出されるCO₂を資源として捉えて、必要とされる場所に届けて再活用します。
地元のあちこちで「CO₂のゆうずう」が活発に起こり、人々のつながりも強くなるように。
環境負荷を減らすことはもちろんですが、それよりもまず人々の暮らしを豊かにすることを
考え、楽しみながらこの活動を広げていきたいと考えています。
CO₂を回収する技術

私たちは、工場などに設置したボイラの
排気ガスからCO₂を⾼濃度で回収する
「CO₂回収装置」を開発しました。
回収したCO₂は、地域の様々な場面で
再活用されます。
Note
最新情報はこちらから
-
【社員インタビュー】CO2は地域を繋ぐキー?!開発リーダー川瀬広樹が描く、地元CO2で創る未来
こんにちは!地元CO2ブランディング担当のかねまきです。 今回は「地域CCU」プロジェクトでCO2回収液化システムの開発リーダーである川瀬広樹さんにインタビューしました!私たちの暮らしとCO2削減の意外な関係や、地域CCUがもたらす未来について、じっくりお話を伺ってきました。 地域CCUって一体なに?地元CO2とは? かねまき: 川瀬さん、本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、地域CCUとは一体どのような取り組みなのでしょうか? 川瀬: こちらこそ、よろしくお願いいたします!そうですね、地球温暖化の原因とされるCO2の削減は、私たち人類共通の大きな課題です。しかし、意外と知られていないのですが、CO2は資源としての側面も持っているんです。地域CCUは、地域から排出されるCO2を集めて、精製し、地域の資源として利活用する取り組みです。CO2を回収して活用することをCCU(Carbon Capture and Utilization)と呼びますが、これを地域で行うので「地域CCU®」と呼んでいます。 かねまき: なるほど!CO2を資源として捉える、というのは面白い発想ですね。ところで、地域CCUと「地元CO2」という言葉には、どのような関係があるのでしょうか? 川瀬: 良い質問ですね。「CO2削減」というと、どうしても企業や政府といった大きな単位での問題として捉えられがちで、一般の生活者の方々には少し遠い話に感じられてしまうのが現状だと思います。しかし、一般に多くの企業の活動は、最終的に生活者の皆様にお金を出していただくことで成り立っています。だからこそ、ただ環境に優しいだけでなく、生活者の方々が進んで選んでくれるような商品やサービスになれるよう、私たちの想いを込めて共感していただく必要があると考えています。 そこで生まれたのが「地元CO2」という言葉です。地域の中でCO2を循環させる地域CCUという仕組みの中で、「地元CO2」は生活者と企業を結びつけ、共に地元を持続可能な社会に変えていくための、いわばアイコンのようなものだと考えてください。 CO2を資源として活用するってどういうこと? かねまき: CO2を資源として活用する、というのは具体的にどのようなことなのでしょうか? 川瀬: CO2は、身近なところでは炭酸水やドライアイスの原料になります。他にも、溶接のシールドガスやエアコンの冷媒など、様々な用途で使われています。一番イメージしやすいのは、植物の光合成に利用されることかもしれませんね。まだ研究レベルですが、将来には水素と組み合わせることで燃料(e-fuel)を作ったり、化学製品を合成したりすることも期待されています。 かねまき: 地域でCO2を活用することの重要性について、改めて教えていただけますでしょうか? 川瀬: CO2を回収して、精製して、運んで、最終的に使ってもらい、その結果できた商品を買ってもらう。ここまできて、ようやくこの取り組みに意味が出てきます。これは一社だけで頑張ってどうにかなるものではなく、多くの企業や生活者の方に共感していただき、連携を広げていくことが不可欠です。その共感を得て行動してもらうためには、自分たちが何に貢献しているのかを身近に感じ、実感してもらうことが重要だと考えています。だからこそ、地域という単位でCO2を循環させることにこだわっているんです。 プロジェクトにかける想い かねまき: 川瀬さんが地域CCUを立ち上げたきっかけは何だったのでしょうか? 川瀬: 私たち製造業は、どうしてもCO2を大量に排出してしまいます。日々、試行錯誤しながら削減を目指していますが、これまでの延長線上にはカーボンニュートラルの明確な答えは見当たりません。残念ながら、日本は再生可能エネルギーや水素を十分に手に入れられる環境にはなく、新しい選択肢が必要だと感じていました。 そんな時に出会ったのが、廃棄物を資源として捉えるサーキュラーエコノミーという考え方です。サーキュラーエコノミーは環境面が強調されがちですが、社会的なつながりや経済的な成長もバランス良く実現できる可能性を秘めています。どこか環境問題をクリアするためには我慢や制約が必要だと考えていた私にとって、この考え方からの解放は非常に夢のある話だと感じ、地域CCUというコンセプトを作り上げました。 かねまき: このお仕事のやりがいや、逆に難しいと感じる点はどんなところでしょうか? 川瀬: これまでの「誰かから何かを買って、何かを作って、誰かに届ける」といった従来の考え方や仕組みでは、全く対応できないところに面白さと難しさの両方を感じています。 面白さという点では、今まで考えられなかったような組み合わせでのコラボレーションが生まれることです。例えば、愛知県の蒲郡市にはハウスみかんとごま油という全く異なる産業の有名な企業がありますが、これまでほとんど連携はありませんでした。しかし、CO2がこれらの産業を繋ぐきっかけになっているんです。 一方、難しさとしては、慣習や時間軸の違う業界同士が連携するため、様々な問題が発生することです。そういった課題を一つ一つ丁寧に紐解いていくのは、なかなか骨が折れる作業です。ただ、実は結構楽観的に捉えている部分もあって。どの企業の方、農家の方、団体の方、役所の方も、地域のためという共通の目的があれば、必ずそれに向かって一緒に答えを出そうとしてくれると感じています。だから、きっと何とかなるんじゃないかと信じているんです。 かねまき: 最後に、今後の展望と読者の皆様へのメッセージをお願いします! 川瀬: この地域CCUの活動は、あらゆる立場の方々とコラボレーションできる、非常に裾野の広い取り組みだと感じています。皆さんが生活されている地元の伝統や特徴を活かしながら、もっと楽しく、豊かで持続可能な街を一緒に作っていきたいと思っています。ぜひ、私たちの取り組みに注目していただけると嬉しいです。 まとめ 今回のインタビューでは、地域CCUの持つ大きな可能性と、その実現に向けて情熱を注ぐ川瀬広樹さんの熱い想いをお届けしました。 CO2を単なる排出物として捉えるのではなく、「資源」として地域で活用していくという発想は、私たちの未来を大きく変える可能性を秘めています。 日本特殊陶業株式会社は、これからも地域社会との連携を深めながら、持続可能な社会の実現に向けて様々な挑戦を続けてまいります。今後の展開にもぜひご期待ください! プロフィール 日本特殊陶業株式会社 エネルギー事業本部 カーボンリサイクル開発部 CCU技術課 課長 2009年日本特殊陶業入社。総合研究所に配属され、水素製造装置の開発に従事。2021年より地域でCO2を活用する地域CCU構想の立ち上げメンバーとして参画。
READ -
【イベントレポート】地元で生まれたCO2が、未来を変える!?「サステナブル・ブランド国際会議 2025 東京・丸の内」に出展しました!
みなさん、こんにちは!地元CO2ブランディング担当のかねまきです。 先日、東京で開催された「サステナブル・ブランド国際会議 2025 東京・丸の内」に 参加し、持続可能な社会の実現に向けた私たちの取り組みを紹介してきました! サステナブル・ブランド国際会議 2025 東京・丸の内(SB'25)とは? この会議は、サステナビリティに関与するリーダーが集うコミュニティとして成長し、日本では8年間の活動を経て、米国と同規模の約5,000人が参加するコミュニティ・カンファレンスとなっています。 SB'25では、次世代素材や新製品・新技術の開発、DX・AIを活用したステークホルダーエンゲージメントなど、多岐にわたるトピックが取り上げられ、人々の行動変容を促す効果的なコミュニケーション手法や、社会課題をビジネスチャンスに転換する方法が探求されます。参加者が「Learning(学び)」、「Networking(交流)」、「Activity(アクティビティ)」を通じてサステナビリティを体験できるようなプログラムが用意されていました。 CO2を「資源」として捉える革新的な発想。「地元CO2」とは 「CO2=地球温暖化の主原因」という認識は広く浸透していますが、私たちはCO2を単なる「ワルモノ」として排除するのではなく、未来を創造する「資源」として捉えるという、革新的な発想に基づいた取り組みを進めています。 「地元CO2」プロジェクトでは、工場から排出されるCO2を回収し、地域資源として有効活用することを目指しています。 具体的なCO2の活用例としては、 ☑CO2を活用した植物育成: 回収したCO2をハウス栽培や植物工場、陸上養殖などに供給することで、効率的な植物育成につなげます。 ☑CO2によるタイルの作成: 通常のタイルは焼いて固めていますが、私たちが紹介したタイルはCO2を活用してタイルを固めています。焼くときに発生していたCO2も削減できますし、タイルを固めるときにCO2を吸収するのでさらにCO2の削減が可能です。 これらの取り組みは、CO2排出量の削減だけでなく、地域経済の活性化、新たな産業の創出にもつながる可能性を秘めています。 CO2吸収するタイルの紹介 前回のイベントに引き続き、今回の展示会でもCO2を吸収するタイルを展示し、多くの方にご関心をいただきました。 ただCO2を吸収するだけでなく、みかんの皮や茶葉といった廃棄物を混ぜ込んだタイルも検討中です。 これは単なるCO2削減にとどまらず、廃棄物問題の解決にもつながるため、循環型社会の実現に向けた重要な取り組みです。 本来であれば廃棄されるはずだったものが、新たな価値を持つ製品として生まれ変わる。 資源の有効活用という観点からも、非常に意義深い取り組みだと考えています。 【SB’25登壇レポート】共創の“その先”へ – 弊社 川瀬が語る、インパクトを生み出す連携のリアル SB’25で行われたセッションのひとつである「共創の“その先”へ:多様なプレイヤーの連携をインパクトにつなげるには?」に、弊社川瀬広樹が登壇いたしました! 社会に変革をもたらす「インパクト」を創出し、それを着実に実現していくための「共創プロジェクト」とは一体何なのか? 本セッションでは、異なる分野でリーダーシップを発揮する方々が集結し、熱い議論が繰り広げられました。 セッションでは、共創プロジェクトを深掘りするにあたり、以下の重要な問いが提起されました。 成功と失敗を分ける要因は何か? インパクトを持続的に拡大していくには、継続していくために必要な仕組みとは? 共創プロジェクトを成功させるために大事な役割は? 川瀬からはこれらの問いに対し、実際のプロジェクト経験に基づいた生の声をお届けしました。 特に、成功と失敗を分ける要因については、「実証では想定外のことが起きがちなので、信頼関係を築くうえで『ごめんなさい』を言えることは重要」と強調。蒲郡市で行っている竹本油脂様との実証実験を例に挙げ、予期せぬトラブルが多発した際に、都度現場に駆けつけ謝罪を重ねた経験を語りました。 「そういうひとつひとつの積み重ねが信頼関係に繋がり、その後の円滑なコミュニケーションに繋がっていった」という言葉は、共創における人間関係の重要性を改めて示唆するものでした。 また、プロジェクトを持続的に発展させていくための仕組みについては、「小さくてもいいから必ず儲けていくこと。変化の大きい世の中なので、短期的に収益をあげていかないと次に繋がらない。そのためにも、共創している人たち全員にとって経済圏を最大化するためにどうすべきかを考えることも重要」と述べました。共創に関わる全てのプレイヤーにとってメリットがあるビジネスモデルを構築することの重要性を訴えかけました。 サステナブルな未来を共に創るために:皆様との共創を目指して 今回の「サステナブル・ブランド国際会議2025」への参加を通じて、私たちは改めて、持続可能な社会の実現のためには、社会全体の意識改革と行動変容が不可欠であることを実感しました。 本展示会やセッションでの学びを活かし、今後も多様なパートナーとの共創を通じて、社会に貢献できるようなCO2の資源循環社会の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。
READ -
【環境教育】蒲郡東部小学校で“CO2の利活用”に関する出張授業を行いました!
こんにちは。地元CO2ブランディング担当かねまきです。 時間が経ってしまいましたが、2025年2月12日に蒲郡市の東部小学校で小学6年生53名を対象に「CO2の利活用」に関する出張授業を行いましたのでその内容をレポートします! 「CO2は本当にワルモノ?」 みなさんは「二酸化炭素(以下CO2)」と聞くと、どのようなイメージを持ちますか? 多くの人が「環境に悪い」「減らさないといけないもの」と思っているのではないでしょうか。 今回の出張授業では、一般的にはワルモノというイメージをもたれがちなCO2に関して、「実はCO2も使い方次第では役立つ資源になるんだよ!」という新しい視点を子どもたちに伝えることを目的にしました。 今回の講師は、蒲郡での実証実験のリーダーをしている田中さんが担当しました。 授業の最初は、CO2についてのおさらいからスタートしました。 「二酸化炭素ってどこから生まれたか覚えている?」 「二酸化炭素ってどんな性質を持っていたかな?」 といった私たちからの質問に対して、子供たちは積極的に手をあげて答えてくれました。 「人が息をすると出る!」 「火をつけると発生する!」 「牛のゲップから出るって聞いたことがある」 「植物の呼吸からも出る!」 など、普段の授業で学んだことをしっかり覚えていて、たくさんの意見が飛び交いました。 「体験しながら学ぶ!ペットボトル実験」 CO2の基本を理解したあとは、いよいよ「CO2を活用する」体験授業へ。 今回はペットボトルをへこませる実験を行いました。 実験の手順 水を入れたペットボトルにCO2を注入 フタをしっかり閉めて振ると・・・あれ?へこんだ! フタを開けると・・・へこみが戻った! もう1度CO2を注入して、振ってみると・・・あれ、さっきよりへこまない! 実験の結果に、子どもたちも大興奮。 ペットボトルがへこむ様子から、目に見えないCO2が水に溶けることを体感し、「うまく使えばCO2も役に立つのかも」ということを学んでもらいました。 授業を終えて - 子どもたちの感想 授業の最後に、子どもたちに感想を聞いてみました。 「二酸化炭素は減らすしかないと思っていたけど、使い道もあると知った」 「二酸化炭素って悪いだけじゃないんだね」 など、さまざまなコメントをもらいました。 「CO2は環境に悪い」という話が先行しがちですが、今回の出張授業を通じて「CO2を活用する」という新たな視点を持ってもらえたようです。 東部小学校6年生の皆さん 年度末が近づきお忙しい中、私たちの出張授業を聞いていただきありがとうございました!
READ
Project
地元CO₂で、
例えばこんなこと

地元の新しい特産品に。
海藻類の育成にCO₂を活用することで、これまでよりも収穫量を多くできる可能性があります。さらに、育てた海藻を貝類の餌にすることで、アワビやトコブシなどの⾼級食材が効率よく育ち、地元の新しい特産にすることができるかもしれません。CO₂をきっかけにして、地産地消を促すことにもつながります。

ジーンズに⽣まれ変わる。
CO₂を活用して育てたハウスみかん、その食べ終わったあとの皮を回収してジーンズなどの素材に活用できるかもしれません。そのジーンズが完全に廃棄されるまで大気中にCO₂は放出されず固定化することができます。未利用資源の活用も視野に⼊れて、循環のサイクルを回していきます。
こんなところにも、
地元CO₂
-
貝殻や卵の殻などの未利用資源をCO₂で硬化させ、ブロックなどの建材に
-
廃棄される貝殻などの石灰を活用し、紙などの素材にアップサイクル
-
CO₂と水素を結合させ、次世代のエネルギーになる合成燃料を製造
-
CO₂の利用が拡がれば、
自宅での水耕栽培もあたりまえに -
地元で採れた果物をフレーバーにして、CO₂を活用した地ビールを製造
-
ドライアイスを製造し、作物の鮮度維持や農作業の快適化に貢献
Contact
「地元CO₂」プロジェクトは、自治体や企業のパートナーの皆さまだけでなく、
一般の方々とも一緒に進めていきたいと考えています。
取り組みへのご質問、ご意見などお気軽にお寄せくださいませ。
ご意見・お問い合わせは下記から
日本特殊陶業 地元CO₂広報担当(印牧宛)
お問い合わせメールアドレス :
ayaka.kanemaki@niterragroup.com

「地元CO₂」は、CO₂の回収、再資源化を実現し、
地域での再活用を推進する「地域CCU プロジェクト」に
よって支えられています。